囀る鳥は羽ばたかない 考察

囀る鳥は羽ばたかない 7巻考察②「矢代の現在地ー白日、闇の別境」

続いて矢代の現在地について考察です。 親殺しの代価 平田に殴られ右目の視力を失った矢代。 親殺しの代価は体の一部を持って行かれることでした。 (三角さんの時を思うと今からキツい。。何を支払うことになるのだろう。)「なんなら両方持ってたって良か…

囀る鳥は羽ばたかない 7巻考察①「百目鬼、恋する兵士と追われる立場」

思った以上に新章突入感ある第7巻の考察です。 五代目桜一家登場 6巻で少し出ていた組長綱川率いる桜一家が登場。 娘の仁姫ちゃんの誘拐、家督のゴタゴタなど家族の業はありつつも、独特の明るさを持った組です。 道心会系の面々とは異なり、愛すること愛さ…

囀る鳥は羽ばたかない 6巻考察③「矢代に訪れた救いー目の前のありふれた光」

さてさて6巻で大きな転機を迎えた矢代について考察です。「あいつ末期ガンの終末医療とかやってんのな」 不吉な表現にヒヤッとしましたが、これは”これまでの矢代”に終末が近づいているという描写だったようです。 終わらせたかった理由 「死にたいわけない…

囀る鳥は羽ばたかない 6巻考察②「親とは何かー失いながら生きる者」

続いて作中唯一、魅力的な親として描かれている三角さんについて。 親殺し子殺し ヨネダ氏の作品で印象的なのは2008年発刊の「どうしても触れたくない」。 外川の母親がノイローゼから家に火をつけ弟が死んだ話。 ボーイズラブのエピソードとしてはやや唐突…

囀る鳥は羽ばたかない 6巻考察①「百目鬼、イノセンスとの別れ」

コミックスは大人しく電子版を待っていました。 といわけで囀る鳥は羽ばたかない6巻考察に入ります。長くなりそうです! 百目鬼、 思春期の終わり 4巻で百目鬼が矢代の部屋から盗んだ影山のコンタクトケース。 あれどうなるんだろうと思ってたら「人を好きに…

囀る鳥は羽ばたかない 35話考察②「傍観者から当事者へ。羽ばたいた鳥は幸せになれるのか?」

次はひかりの中に踏み出した矢代について。 二十年越しの答え 病院に見舞いに来た影山に矢代は問いかける。 「お前はなんで俺じゃなくて久我だったんだ?」矢代「ヤリてえなとかは?」 影山「あるわけねえだろ」「身内のAV見せられるなんて苦痛でしかねえ」…

「囀る鳥は羽ばたかない」タイトルについて考察ー鳥が囀る理由と羽ばたく理由

「囀る鳥は羽ばたかない」、今回はその印象的なタイトルについて考察。 鳥が囀るわけ なぜ鳥が囀るのか?については以前ヨネダ氏がnoteに紹介されていました。note.mu 【囀り】 「鳥の歌」ともいわれ、主に繁殖期に雄が出す美しい鳴き声のこと。 生まれなが…

囀る鳥は羽ばたかない 35話考察①「平田、すべての報い。矢代、半分の仮面」

33話で矢代と百目鬼は飛行場の近くに移動。 当初「なんで飛行場なんだろ?」と思っていたら、飛行機は分かりやすく鳥の比喩で、34話は”ついに鳥が羽ばたきますよ”というシーンで終了。 よって35話は矢代と百目鬼がスウィートな展開になるのかと期待していた…

囀る鳥は羽ばたかない 34話考察②「同じ雨に打たれることー雨と矢代、傘と百目鬼」

続いて「囀る鳥は羽ばたかない」で用いられる雨の描写について考察。以下ネタバレを含んでいます。ご注意ください。 最初は作中の重要な場面で雨が降っているというぼんやりした印象でした。これまでの雨が降っている主なシーンは ・影山の父親の通夜(高校…

囀る鳥は羽ばたかない 34話考察①「変わる過去、そして矢代が光の中に見たもの」

普段は電子版派なのですが今回は待ち切れず本屋さんでihr HertZを購入。というのもこのtweetが気になりすぎたから。今回はちょっと過去に関する仕掛け的なものを2箇所描きました。と言ってみたり。https://t.co/K6QYZmrt2L— ヨネダコウ (@yoneco_info) 2018…